2018,6,28 霧島山(新燃岳)の噴火警戒レベル引き下げについて(お知らせ)for English
霧島山(新燃岳)の噴火警戒レベル引下げについて(お知らせ)
平成30年6月28日11時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台より下記の発表がありましたのでお知らせいたします。
記
**(見 出 し)**
<霧島山(新燃岳)に火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)を発表>
新燃岳では、引き続き小規模な噴火の可能性がありますので、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
<噴火警戒レベル3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引下げ>
**( 本 文 )**
1.火山活動の状況及び予報警報事項
新燃岳では、4月以降も噴火が時々発生していますが、大きな噴石の飛散は火口の中心から1100mまで達したのが最大でした。
GNSS連続観測では、霧島山を挟む基線で、3月中旬以降、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる基線の伸びがみられていますが、5月上旬から一部の基線でその伸びは鈍化しています。新燃岳近傍の傾斜計では、6月に入ってから山体膨張を示す顕著な変化は観測されていません。
火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、3月中旬以降1日あたり数百から1000トン程度で経過していましたが、6月1日に1日あたり80トンまで減少しています。
このように新燃岳火口へのマグマの供給は低下したものとみられ、2kmを超える範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性は低くなったと考えられます。一方、新燃岳火口の浅部では活発な地震活動が続いていることなどから、引き続き、弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する噴火の可能性があります。
2.防災上の警戒事項等
弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。また、地元自治体等が発表する火山ガスの情報にも留意してください。
なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
〇登山道規制(解除)について
新燃岳の規制の縮小に伴い、次の道路及び登山道が利用できるようになりました。
・高千穂河原~中岳中腹探勝路立入規制看板
・大浪池登山口から大浪池周回及び韓国岳山頂立入規制看板
・県境大浪池登山口~大浪池及び韓国岳山頂立入規制看板
〇規制が解除される予定の道路 ※平成30年7月3日10時より開放となりました
・県道104号線(霧島公園小林線)の一部(新湯三叉路~高千穂河原)
※県(姶良・伊佐地域振興局)が道路状況のパトロールや整備等を行った後に開放される予定です。(開放日未定)
※鹿児島交通の運行する「霧島連山周遊バス」は開放され次第運行するよう調整を進めています。 平成30年7月3日10時の開放を受け、7月4日8時30分の始発便より運行再開となりました
〇登山道規制(継続)について
・えびの高原の硫黄山横~韓国岳
・韓国岳山頂立入規制看板~獅子戸岳~新燃岳~中岳~中岳中腹探勝路立入規制看板
・新湯登山口~獅子戸岳・新燃岳の鞍部~大幡山山頂~丸岡山~夷守岳~夷守岳登山口
・湯之野登山口~新燃岳・中岳鞍部
〇新燃岳火口と硫黄山火口から主要な地点までの直線距離について
Googleマップにて距離を測定
新燃岳からの直線距離 | 硫黄山からの直線距離 | |
新湯分岐地点 | 約3.4km | 約5.3km |
霧島温泉市場(丸尾) | 約5.9km | 約6.5km |
霧島神宮 | 約5.8km | 約10.0km |
霧島市観光案内所 | 約6.5km | 約10.5km |
鹿児島空港 | 約19.9km | 約20.5km |
霧島市役所 | 約22.1km | 約24.4km |
※新燃岳上空の風向きは毎朝、気象庁のHPで確認しご活用ください。
※随時情報が更新されますので、最新情報は下記ホームページをご覧ください。
気象庁噴火警報・予報 :http://www.jma.go.jp/jp/volcano/
鹿児島県 :http://www.pref.kagoshima.jp/kenmin/index.html
※「霧島山の登山道規制図」及び「霧島市広域マップ」は、こちらよりダウンロードできます。
2018,6,28 霧島山の登山道マップ 2018,6,28 広域マップ(2k1k)